適正価格で購入するには


【1】取引価格の相場

誰しも、良い品を安く買いたいと考えますよね。
私もコインを買う際”このコインは相場より安いのか”考えてしまいます。
では相場はどうしたら分かるのでしょうか?
貨幣商共同組合発行の「日本貨幣カタログ」という本があります。
現実的には唯一の市場価格を表した書籍で毎年1回発行されます。
これが相場をあらわしてくれているはずなのですが、少し違うようです。
このカタログ価格の値段表示は、世間相場よりだいぶ高めだからです。

例えば1円銀貨明治17年極美品をコインショップで2万円で買ったときの話ですが
貨幣カタログでは当時4.5万円と書かれていたので
「ずいぶん安く買えて得したな、」と思ったものです。
ところが同年号の極美品は2万円台でいくらでも売っており、
つまり相場額はせいぜい2.5万円位なのです。
この違いはなぜ起こるのか??

それは貨幣カタログ記載のグレード表記が、世間で通るグレード表記よりも
非常に厳しかった為に起こった事が原因の様なのです。
つまり上記コインショップの極美品は、貨幣カタログの美品〜並品に相当するのです。

例として、財務省が先日まで放出した近代金貨は貨幣商協同組合でグレーティングしていますが、
貨幣商協同組合が下した評価が「美品B」のものをアメリカのグレーティング会社に状態評価させると
MS65(Mint statesの略、数字は大きいほど状態が良い。MS65は未使用+に相当)
の評価が出たりしています。
財務省放出金貨で、貨幣商協同組合で美品Bで評価したものを
プラスチックケースからコインを取り出して未使用で売っていることがある
などという噂もあるほどです。

しかし、非常に分かりにくい、変な業界ですね。

では、どうしたら相場が分かるのか?、
その答えはコインショップまたは、ヤフオクなどのインターネットオークションを
地道に見ていくしかないのが現状です。

それでは分かるまでに時間がかかりすぎるので
私の場合は以下のように読み替えて貨幣カタログを参考にしています。

(明治期の銀貨の場合)
・完全未使用の値段・・・貨幣カタログは参考にならない。カタログ値の倍以上になることもある。
・未使用  の値段・・・貨幣カタログ未使用〜未使用▲30%の値段
・準未使用 の値段・・・貨幣カタログ未使用▲30%〜極美品の値段
・極美品  の値段・・・貨幣カタログ美品の値段
・美品   の値段・・・貨幣カタログ並品の値段またはそれ以下

【2】売買先の比較

明治期の品ばかり買っているので、ここに書いた内容は明治期のコインについて書いています。

私は以下の4つのいずれかから購入又は売却しました。

@コイン商(店)
Aネットオークション(ヤフーオークションなど)
B紙上オークション(入札誌銀座、月間収集など)
C公開オークション(銀座コインオークション、オークションネット社コインオークションなど)


◆買う場合
あたりまえですが、物の値段は仲介に費用がかからないほど安く買えます。
つまり上記@〜Cの方法でいうと、安く買える順に
A(安い)>B=C>@(高い)です
Aはヤフオクの場合、仲介料がかかりません。(手数料は出品者の5%だけ)
BCの場合は、手数料が10%かかります。(+出品者の5%がかかります)
@はよく分かりませんが、商売として成り立たせるためには 仕入れ値の15%増しで済むわけはないでしょう。
 飲食店の例ですが、原料3:人件費3:利益3:家賃1でないと成立しないなどといいます。
(つまり600円のラーメンの原料は180円以下でないと店がつぶれると言う意味です。)

ただし、Aはリスクもあります。
・偽物かもしれない。特に1円銀貨、貿易銀は偽物だらけ。取引履歴の評価のいい人が平気で偽物を扱っています。
・美しさの状態がオーバーな表記(美品なのに準未使用と謳っている等)かもしれない
見る目を養って(※)、Aに挑戦する事が最も安く買える方法だと思います。
ネット上の状態がわかってくると思います。
2チャンネルのスレッド情報も役に立ちます。(買うのに危ない出品者がだんだん分かってきます)

するとそこそこ安価で安心なのはBCですが、問題もあります。
・年に数回しか買う機会が無い
・写真をたよりにするしかないが、写真がプアな場合がほとんど
・高価(基本的に5000円以上)な商品しかない
・未使用+〜完全未使用は、最近急激に値段がつりあがり、BCでその傾向が強く割高の場合が多い。
 未使用+の品は、意外と@が安かったりする場合もあります。

私の場合の利用割合は、@が20% Aが50% BCが30%です。
最近未使用1円銀貨を買いましたがBを利用しました。
(正確にはグレード表記が適正だと判断した入札誌Bです。)
理由は1円銀貨は偽物が多いのでAはやめて、
価格面で@より安いだろうと思ったからです。

(※)ネット上のコインの見る目を養う方法
 あくまで我流ですが・・・。
・自分のコインをデジカメで色々な角度から光をあてて撮影してみる。
 角度によって見栄えが大きく変わることが分かります。
・未洗いの未使用+の状態のコインを1枚所持し、ネット上写真の品と磨耗度の比較をする。


◆売る場合
売買に際しては誰しもしたたかです。
「売り未使用の買い極美」ということを聞きます。
(売るときはオーバーグレード、買うときはアンダーグレードで評価するということ)
ですから、世の中のグレード表記はそんなものだとまずは腹をくくりましょう。

さて本題ですが、売る場合も買う場合と同じく仲介料の少ないルートを利用する方が有利です。
ただし、売るグレードや価格によっては、@〜Cの中から選ぶサイトが異なります。

・未使用+以上の品及び5万円以上の品
Aでは、高額商品は落札されない又は競争されない場合が多いようです。
よってBCがお勧め。特に未使用+の10万円以上の品は、間違いなくお勧め。
円銀大型の未使用+以上は、想定外の値段に化ける事も・・。

・極美品以下の品及び2万円以下の品
Aが断然有利です。
特に美品以下は特年でも買う人が少ないため、ショップは敬遠する傾向が強いようです。

・準未使用/未使用及び2〜5万円の品(上記の中間)
ケースバイケースと言ったところでしょうか。

私はAばかり利用して4年間で19点24万円相当売却しましたが、
コイン売却額がそのコインの購入額をほんの少し上回り(儲かり)ました。

【3】コインの鑑定証

ネットでの取引の障害となるのが、ニセモノかもしれないということです。
高額商品やニセモノの多い1円銀貨などは、ニセモノでない証明の為に鑑定証の有無が重要です。
現在ヤフオクでは、鑑定証付のものがまだ少ないですが、今後は主流になるはずです。
鑑定証は日本では、貨幣商協同組合のものと、コインショップ独自のものがあります。
海外では、PCGSやNGCなどグレーティング会社のものが有名です。

<各鑑定証の特徴>
・貨幣商協同組合鑑定証
 特徴としては、発行額が高価なことと(10万円未満一律5000円)、グレードの表記欄がなく、
 外国から見たら「意味ないじゃん」といわれそうなチープなもの。
 例外は財務省放出金貨ですが、異常なほど厳しいグレーティングがされています。。。
 困ったもんです。
・コインショップ独自鑑定証
 私は銀座コインしか所有していませんが、グレード表記がされ3000円でした。
 鑑定が間違っていると、コイン商の存続の危機になりかねないので、
 発行できるコイン商は少ないようです。
 ネットで売るコイン商でも以前はやっていて、今はやっていないというところもあり
 「発行できる=信用できる」と思っていいのではないかと個人的に思います。
・海外の鑑定証
 国内オークションに出品される商品でも、海外鑑定証(NGC,PCGS)はよくついています。
(貨幣商協同組合のものよりむしろ多いですね。)
 私はNGCしか所有していませんが、3ヶ月程度グレーティングにかかるものの
 世界標準的なものさしで数字表記される利点があります。
 洗っていると鑑定がされないそうです。

(左から貨幣商協同組合、財務省放出、銀座コイン、NGC)







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